
今年の新春歌舞伎は夜の部で「熊谷陣屋・二人椀久・大富豪同心」という演目でした。
久しぶりの歌舞伎。
若い頃は世話物は面白いと感じていたものの、それ以外は台詞のテンポやスピードに慣れなくて、上演中の眠気に抗えないこともしばしばでした・・・。
歌舞伎の雰囲気は昔から好きだったのですけれどね。
でも50代に入ってから、歌舞伎が徐々に「面白い」と思うようになってきました。
一番のネックだった台詞のテンポや言葉にも、自然と頭に入ってくるようになってきた気がします。
もちろん知識は乏しいのでイヤホンガイドは必須で今回も借りましたが、イヤホンをつけたまま、ずっと見入っていました。
素晴らしいお席だったからでしょうね。
なんと前から8列目!
演者の表情や息遣い、指先までの細やかな神経の行き届いた動き、歌舞伎独特のあの「見得」などなど。
たっぷり堪能できました♪
《熊谷陣屋》・・・思わず涙してしまいました。
歌舞伎で泣いてしまうのは、2回目。
前回は大昔、まだ20代前半の頃に見た「平家蟹」。
あれは強烈でしたねぇ。
それ以来の心を揺り動かされた演目でした。
平家蟹とはまた別物の、辛さ、切なさ、やるせなさ・・・。
そういった心情を描くには、やっぱり歌舞伎ならではなのだな、と感じました。
「演じ切る」というのを目の当たりにしました。
《二人椀久》・・・とにかく美しかったです。
10代20代の頃は、舞踊って苦手でした。
でも年を取ると味わい方も変わりますね。
今回はあまりの美しさに終始見入ってしまいました。
目線や指先の動きなどにも注視するようになったのは、お香を習っていて「所作」を意識するようになったおかげだと思います。
《大富豪同心》・・・いやぁ、文句なしに面白かった!
事前にある生徒さんから「NHKBSでドラマにもなった」と聞いていたのですが、そのときはピンときませんでした。
でも見始めたら「あれか!」となり、以前テレビで1~2度見た記憶がよみがえりました。
テンポよく賑やかで、新春にふさわしい演目でした。





観に行った日はちょうど「着物の日」だったこともあり、着物姿の方が大勢いらっしゃいました。
スタッフの方々も着物姿。
とっても華やかでした♪
上演時間以外にもお土産屋さんを見て回ったり、屋上庭園やギャラリーを見たりと、長時間の滞在でしたが、結構慌ただしく時間が過ぎ、あっという間の夢のような一日でした。



来年も楽しみです。
ご参加くださった方々、どうもありがとうございました。(⌒∇⌒)/