去る8月5日、きものカルチャー研究所の夏の浴衣会が銀座のイタリア料理のお店、イル ポネンティーノで開催されました。お店は気取らないアットホームな雰囲気で、お料理はどれもシンプルだけれど深みのあるはっきりとした味で大変おいしく、ワインもピッタリでした。初対面の他教室の生徒さんとも話が弾み、楽しい夏のひとときでした。
当日は花火大会もあったようで、自宅から銀座までの道すがら浴衣姿の方を何人も見かけました。
日頃からきもの姿の人って、さりげなく、でもじっと見つめてしまいますよね。
浴衣姿もしかり。お子さんや若い方の浴衣の柄や帯など、やはり見入ってしまいます。
でも、何人かシルエットに違和感・・・。???と思っていると、衿合わせが左右逆なのでした。だから足元の左側で裾がヒラヒラしています。
・・・決して目くじら立てるつもりはないのです。でも衿合わせが逆の人が結構いたので、どうしてかなあ、と気になってしまいました。
あくまでも推測ですけれど、若い人は YouTube などの動画で着付けを見ながら着ると、画面につられて、左右逆にしてしまうのでは?と思いました。
そしてもう1つ。こちらはあまり目にしなかったのですが、女性は白などの薄い色の浴衣の時は、下着にも気をつける必要があります。
前姿は布が2枚重なっているので透けにくいですが、後ろは布が1枚です。洋服と同じつもりで色の濃い下着だと色が透けてしまいますし、たとえ色の薄い下着でも下着の線が浴衣にひびくことがあります。
「ゆかた下」「浴衣スリップ」といった浴衣の下に着る肌着を着ることで解決します。なければキャミソールとステテコでもOK。特に白色の浴衣や、綿絽などの透ける素材の浴衣の場合は、肌着は白よりも肌色の方がかえって目立たなくてオススメです。
綿コーマという厚地の浴衣なら透けないから下に肌着は着なくても、という考え方もありますが、肌に密着するため汗がベタついてより一層暑く感じることもあります。この場合は麻や木綿の楊柳(シワシワになっています)の肌着や吸湿速乾の素材のものをせめて上半身だけでも着ると、熱がこもらず通気性が良くなるように感じます。
という訳で、浴衣で失敗しないためには、
① 衿合わせは、「相手から見て、アルファベットの小文字の ”y”」と覚える。
② 特に薄い色や生地の時には下着に注意して肌着を着用。
画像は浴衣の帯結びをいろいろな帯で練習したときのものです。
(左から兵児帯、半幅帯、単衣の開き名古屋帯)